データベースサーバとは
データベースサーバとは、コンピュータシステムの中核として、データベースに格納されたデータを管理・提供する役割を担うサーバのことです。システムの根幹ともいえる重要な存在であり、データの保管庫として機能します。
Webの3層構造が現在の主流
システム構築する際ソフトウェアの機能を3つの階層に分けた3層構造が現在の主流です。システムを構成する階層は以下のとおりです。
- ■ウェブサーバ
- ユーザーへの機能の表示や操作の受付などのユーザーインターフェースを実装した階層。
- ■アプリケーションサーバ
- 業務などの具体的な処理や手順を実装した階層。データベースサーバとの橋渡しのような機能を担う。
- ■データベースサーバ
- データの記録、読み書きなどを実装した階層。
データベースサーバには多くのデータが保管されており、データが流出してしまうと大きな問題になってしまいます。そこで、階層を構築することで簡単にデータベースへアクセスできなくなります。このように、3層構造では高いセキュリティの確保が可能です。また、階層に分けて通信や連携を行うと、当該階層のみの修正や入替えを容易にできる利点があります。
データベース管理システム(DBMS)との関係
データベースサーバを理解する上で欠かせないのが、データベース管理システム(DBMS)です。データベース管理システムは、データベースを効率的に管理・運用するためのソフトウェアであり、サーバ上で動作します。
一般的に「データベースサーバを構築する」という場合、物理的あるいは仮想的なサーバ上に、データベース管理システムをインストールして設定する作業を指します。データベース管理システムには、商用製品のほか、「MySQL」や「PostgreSQL」などのオープンソースソフトウェア(OSS)もあります。
以下の記事では、おすすめのデータベース管理システムを比較できます。データベースの導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
データベースサーバの運用手順
データベースサーバを効率よく運用するための手順を解説します。
1.目的にあったサーバを選択
データベースサーバを構築する際は、自社にあったサーバを選択する必要があります。企業や管理するデータの規模により、運用するサーバも異なるでしょう。また、サーバにはいくつかの種類があり、設置場所やOS、セキュリティなどが大きく変わります。
例えば、従業員数の少ない企業で高スペックなサーバを導入した場合はうまくサーバを活用できず、コストだけが高くついてしまうでしょう。逆に、何百万人がアクセスするサイトで低スペックなサーバを導入した場合は、アクセス障害が生じる可能性があります。
2.データベースサーバを構築
データベース構築の第一歩は、利用目的に合った設計と適切なセキュリティ対策から始まります。近年、サーバの情報を抜き取ったりクラッシュさせたりする悪意ある攻撃があとを絶ちません。そのような攻撃からデータを守るためにもサーバ自体に権限をもたせ、アクセス範囲を限定させるなどの対策が必要です。
また、安定した稼動のためにもメモリやCPUの管理方法、さらには、OSやミドルウェアの脆弱性の対応を図るなどの日々の運用が大切です。
3.データベースサーバを運用
データベース運用では、トラブル対応や負荷監視など24時間365日フル稼動を求められます。それに加えて継続的な改善が欠かせません。そのためトラブルが発生した場合、速やかな復旧が必要なシステムです。データベースを運用する際は稼動が安定しなければなりません。安定した稼動を行うために同時接続やユーザー数を確認し、サーバへの負荷を把握することが大切です。
また、定期的なバージョンアップやシステム規模の変化にあわせたスペック変更も必要です。継続的な運用設定を実施しましょう。
データベースサーバの選び方・選定ポイント
自社に最適なデータベースサーバを選ぶには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。ここでは、主な選定ポイントを3つ紹介します。
目的とコスト
まず、データベースをどのような目的で利用するのかを明確にしましょう。そのうえで、オンプレミス型とクラウド型のコスト構造の違いを理解することが重要です。
オンプレミス型はサーバ購入などの初期費用が高額になりがちですが、一度構築すれば月々のランニングコストは抑えられます。一方、クラウド型は初期費用が不要な場合が多いものの、利用量に応じた月額料金が発生します。長期的な視点で総所有コスト(TCO)を比較検討しましょう。
必要なスペック(CPU・メモリ・ストレージ)
データベースサーバの性能は、CPU、メモリ、ストレージのスペックに大きく左右されます。これを「サイジング」と呼び、適切なスペックを見積もることが安定稼働の鍵となります。
例えば、小規模なWebサイトや社内システムであれば比較的低スペックでも問題ない場合がありますが、大規模なECサイトや基幹システムでは高性能なCPU、大容量のメモリ、高速なストレージ(SSDなど)が求められます。将来的なデータ量の増加やアクセス数の増加も見越して、余裕を持ったスペックを選ぶことが大切です。
可用性とセキュリティ要件
システムを停止させずに継続して稼働させる能力を「可用性」と呼びます。特に基幹システムなどでは高い可用性が求められるため、サーバを二重化する「冗長化」や、定期的なデータバックアップの仕組みが不可欠です。
また、データベースは企業の機密情報や個人情報を取り扱うため、強固なセキュリティ対策が必須です。不正アクセスを防ぐためのファイアウォール設定や、データの暗号化、アクセスログの監視など、自社のセキュリティポリシーを満たす構成を検討しましょう。
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今話題の「サーバレス」とは
安定した運用のためにサーバ管理は欠かせません。しかし、サーバレスの普及により管理が効率化する可能性があります。今話題のサーバレスについて紹介します。
サーバのメンテナンスが不要
サーバレスとは、サーバのメンテナンスを不要にすることです。プロビジョニング(※)やパッチ(※)の適用、OSのメンテナンスなど、サーバの管理に必要なさまざまなメンテナンスが不要になります。また、サーバレスはすべてのアプリケーションやバックエンドサービスに構築可能です。
※プロビジョニング:ネットワークやコンピュータの設備などのリソースを必要に応じて提供し、予測すること。
※パッチ:プログラムやデータを更新・修正する際に、新しい版との相違点を抜き出したデータ。
データベースサーバにも利用が広がる
今後、データベースサーバのサーバレス化が進むことが予想されます。データベースサーバにサーバレスが導入されれば、サーバのプロビジョニングなどの管理が不要になるでしょう。
サーバレスは、クライアントからのアクセスにより、あらかじめ定義されたプログラムなどをメインメモリ上に展開して、処理・実行します。そして、負荷に応じてインスタンスが自動的に増減する拡張性も備えているのです。サーバレスの普及により、管理者の作業コストの軽減が可能になるでしょう。
大学など教育機関におけるDBサーバの活用例
大学では、学生情報管理システムや研究データの蓄積などにDBサーバが利用されています。多くは学内ネットワークに設置され、安全なアクセス制御と管理体制のもとで運用されています。
教育機関では個人情報や学術データを扱うため、セキュリティポリシーの遵守や障害時の復旧対応が特に重要です。専任の情報システム部門が主体となって、安定した環境を維持しています。
まとめ
データベースサーバはシステム上のデータを一元管理し、データの保存や更新などを行います。目的にあったサーバを選択することで効率的な運用を可能にします。また、データベースサーバには膨大な情報資産を保管・管理しているため、しっかりとしたセキュリティ対策が必要です。
安定した稼動を行うためにも、運用設計に基づいた適切な管理を行いましょう。


